イラストレーター作画講座

何故、イラストレーターで描くのか?

このページの趣旨ですが、最初からほぼ最後までAdobe製品のイラストレータでイラストを描くというものです。
  個人的に一番使い慣れているソフトでそれゆえにそんなことを試みようかと思ったというのもありますが、
それ以上にイラストレータで作画をするというのは何かとメリットがあるのです。
  まずはそのメリットを上げてみます。

■解像度に左右されない
■絵の修正がフォトショップ、ペインター等のソフトよりもやりやすい
■FLASHで使いやすい

 大きいメリットはだいたいこの3つでしょうか。
 細かくあげていけばいろいろあるのですが、結局これらのメリットのどれかに含まれることになりそうです。
  まず、一つ目の解像度に左右されないについてですが、イラストレータというソフトはベクター形式のグラフィックソフトです。
  このベクター形式というのは拡大縮小をかけてもまったく画像が荒れないのです。
  反転かけても変型かけても画像そのものが荒れるということはない。


  これはどういうことかというと、一度この手のソフトで画像を作るとわりと自由にいろいろなものに使い回しがきくということです。
  フォトショップ等のピクセルベースのソフトだと、
最初にWEB用に画像を作って後で印刷に使いたくなったというときに困ってしまうことがあるのですが、
解像度に左右されないイラストレータなら、後で印刷に使用することになってもまったく困りません。

 二つ目の修正がしやすいということですが、色の変更、主線の変更がものすごくやりやすいです。
  フォトショップに比べて手軽にレイヤーを重ねられると思いますし(ただ、最近のバージョン9や10だと重いかも…)
このあたりはレイヤー、グループ化、選択等を駆使できるようになると身にしみます。

  三つ目のFLASHで使いやすいというのは私がFLASHでアニメを作っているからなのですが、
FLASH使いの人にはイラストレーターで絵を描くメリットというのはものすごくあるんじゃないかと思います。
  イラストレータとFLASHというのは相性がいいです。相性がよくなったのは9からなのですが。
  いままで、イラストレータで描いたものをフラッシュにもっていくと絵が崩れることがよくあったのですが、
イラストレータの9以降にはSWF書き出しがついてこのあたりの問題は解決されました。
  それでも多少は何か不都合があるかもしれませんが、私のほうでは今のところそういうのはないです。

  フラッシュにも直接作画ができるような機能がついていて、フラッシュでアニメを作っている方はフラッシュで直接描いている方が多いです。
でも、シャープな絵をというとフラッシュよりイラストレータで描いたほうがいいと思います。
  フラッシュで描くメリットというのもいろいろあるとは思いますが。(塗りつぶし機能の頭のよさはイラストレータにもほしい)

  イラストレータのSWF書き出しはけっこう便利でレイヤをSWFフレームに変換という項目があるのですが、
これを選ぶとレイヤーの一番下が一フレーム目になり下から順にフレームごとにわけてくれます。
これがいかに便利かについてはここでは省きますが、個人的には重宝しています。

 

下書きから作画までの流れ  

 まず、下絵を描きます。 普通は紙かフォトショップ等のソフトで描きますが、ここではあえてイラストレータで。
 もちろん紙やフォトショップ等のソフトでもいいのです。一枚絵ならわざわざイラストレータであえてラフを描く必然性はないです。
 ただ、私の場合、最終的にアニメーションの作画のためにイラストレータを使っているので、
ラフをイラストレーター上でできると作業高率のupに繋がるのではと考えているので、
あえてイラストレータでラフ描きすることに挑戦していたのです。
  今のところ慣れは必要だが、充分可能といったところ。

(1)
まずは鉛筆ツールでざっとおおまかな形をとります 。
ここでは0.3pのK100%で描いています。
見本その1→

(2)
(1)で描いたラフをの色を薄いものに変換。K30%にしてみます。
(1)のレイヤーの上にもう一枚レイヤー(2)をつくり、(1)のレイヤーはロックをかけます。
(2)のレイヤー上で(1)のラフを鉛筆ツールでなぞります。
(1)のラフは細い線で幾重にも重ねた線で描かれているので、後で主線を描くのに迷わないように線を整理するためです。
見本その2→

(3)
さて、本格的な線画をつくります。
(2)と(1)は同時に表示します。
(2)だけ表示させていたほうがやりやすい人もいるかもしれません。 まずは目から。
(2)では顔の表情はトレースしませんでした。
(1)のラフを素にこれはペンツールで描いていきます。
見本その3→

(4)
主線用のブラシを作ります。
ここでは0.2mmの円を作り、それをアートブラシとして登録します。色はK100%で色合いをつけるという設定で。
カリグラフィーでもいいのですが、個人的にはアートブラシがおすすめ。
後で、線の方向をいじったりするのに変更がしやすいです。あと、アートブラシのほうが安定した線が描けるような気がします。
ただ、カリグラフィーブラシについてはあまり研究していないので、こちらがいいというメリットは何かとあるかもしれません。
アートブラシをつかっていて感じた難点は入りと抜きが綺麗すぎるというところでしょうか。けっこう機械的な入りと抜きといいますか。
このあたりはGペン等にはかなわないとは思いますが、それでも何かと試行錯誤しながらやってみた作品もあったりします。
それについてはまた後で。
  ただし、個人的な用途のアニメ用としてはこの安定した線がかけるというのはむしろメリットのように思えます。
  このアートブラシで下書きをトレースしていきます。最初はなかなかうまくいかないかと思いますが、
タブレットの設定とブラシツールの設定をしっかりやって、後は手が慣れれば快適にペン入れができるはずです。
とはいえ、この設定をやることと手を慣らすことが一番の壁。設定はいじると描きやすさがまるで違うのですが、
おそらく個人によって違うので、自分で試行錯誤して見つけるしかないかもしれません。
  慣れていくと最初にどんどんブラシで描いていって、細かいところは選択ツールで修正なんてこともできます。
この修正はペンツールに慣れていないとしんどいかもしれませんが、逆に慣れていると非常にラクチン。 見本その4→

(5)
別レイヤーで塗りに入ります。これはペンツールを使ってパスで囲んでいます。
なるべく最小限の囲むほうが、はみ出しの修正もしやすいし、データも軽いです。
このペンツールも慣れるしか…。これが使いこなせるかどうかがイラストレータを使いこなせるかの別れ目です。
一回、使い方が飲み込めると楽なものです。ただ、これが一つ一つ塗りを囲む作業がめんどくさいかも…。
(このあたり、フラッシュのあの塗りの機能がほしい。穴が空いていてもある程度大丈夫なんですよ、フラッシュは)
慣れしだいでこの作業はスピードアップできますが、
パスファインダーの分割とか刈り込み等のフィルターを併用するとより早くできると思います。
このあたりの説明はここでは省略。
見本その3→

(6)
影をつけたりするのも(5)の要領で。
見本その6→

(7)
ハイライトをつけたり、目の中を描いたりして、とりあえず完成。
↓これはフラッシュ出力でフラッシュに持ってきたもの。
見本その7→
フォトショップ形式で書き出すとレイヤーを保持してまま書き出せるので、後の作業をフォトショップで行うのもよし、
フラッシュ形式で書き出してフラッシュに持ち込むのもよし。一度できた画像はいろいろなふうに使えるので便利です。
ちなみにフォトショップでほんの少しだけ手を加えたものがこれ→
そしてだいたいこのような方法で描いた別の作例がこれ→

※この記事は今となってはだいぶ古い内容になってしまいました。
  カリグラフィーブラシについてはこの記事を書いた時点では研究していなかったのですが、その後使うようになりました。
  この記事の続きや改訂版はまたそのうちに。の内容の概要。方針についてです。製作者の情報についてもこちら。

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